「サンプル音源」って呼ばないで

おかげさまで、先日より開始した楽曲の無料配信とストリーミング販売は、トラブルなどもなくまずまずの出足でご好評頂いております。
楽曲を聴いてくださった方、そして何より購入してくださった方、この場を借りて改めてお礼申し上げます!
というわけで、今日から何回かに渡って、僕が楽曲配信を始めるに至ったエピソードや、想いのようなものを書き連ねていきたいな、と思います。

そもそも僕は「作曲家」と名乗りつつも、実は自分で音楽をプロデュースして作品を世に出したり、バンドを組んでライブをやったりという、いわゆるアーティスティックな活動をほとんどやってこなかった。
仕事で書いた曲は、短い劇伴やジングル類なども合わせてもう既に1,000曲くらいになっているとは思うけれど、そういった作品たちは基本的に制作費をお取引先から頂いて作り、そのためもちろん原盤権はそれらの企業さんに帰属することになるから、たとえ自分で書いた曲といえど、僕の一存で勝手にライブで演奏したりCDにして売ったり、ということはできない。

オフィシャルサイトでは「お問い合わせフォーム」も設置して業務の窓口としても利用しており、そこからご連絡を頂いたことをきっかけで実を結んだお仕事もあるけれど、そうしてコンタクトを頂いた方々は、それまで何らかの形で三輪の音楽に接してそれを評価してくださった向きがほとんど。
逆に言えば、そうではない方々で「音楽制作を依頼したい」といった場合に、検索でこのサイトに辿り着いてから、「それで、一体三輪という人はどんな曲を書くのか?」と思っても、すぐにその場で曲を聴いて判断材料にして頂けるような素材がほとんどない、というのがウィークポイントというか、大きな機会損失になっているな、という気持ちがずっとあった。

そこですぐに思いつきそうなのが、サイト上にいろんなジャンルのサンプル音源を置いて「聴いてくださいね」というやり方だと思うけれど、それは何となくイメージ的に「作品」ではなく「商品」というか、もちろんクライアントに提供する楽曲は紛れもなく「商品」なのだけれど、そういったこととは別に、何だかよく郵便受けに投函される化粧品とかサプリメントの試供品のような消耗品的イメージが先んじてしまって、どうにもモチベーションが湧いてこないし、そういったことはひいては自分の音楽の価値を自分で貶めているような、そんな感覚に襲われる。
それに僕はJASRACと信託契約を結んでいる関係上、たとえ自分の作品であってもサーバーに音源をアップロードして公開するにも一筋縄にはいかないのである。
自分で作った音楽を非営利目的で配信することはできるのだけれど、手続きが面倒この上ないことに加え、サイト上に醜い「JASRAC許諾マーク」の掲載を余儀なくされる……。(汗)

そうした理由から、「サンプル音源」というアプローチはまずあり得ないな、ということで胸を張ってあくまで作品として、そして曲がりなりともプロであるからには商用も視野に入れて音楽を世に送り出すべく、暗中模索を重ねた結果、無料配信とダウンロード販売の二本立てという今のスタイルに落ち着いたわけだけれど、まあこのまま書き続けるとまた長くなってしまうので、この続きはまた後日に……ということで、今日はおやすみなさい♪

楽曲配信第1弾、”Pentagram“も、まだ聴いておられない方は是非一度、無料配信をお楽しみください。

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