真夏の夜の怖〜いお話 – 後編

前編から続く

謎の衝撃音事件から約10日が過ぎ、もうそんな怪現象のことなどすっかり頭から離れてしまっていたある日のこと、その日は客先での打ち合わせの予定があるので、普段あまり袖を通すことのないスーツを取り出そうと玄関先の洋服掛けスペースの前にやってきた。
すると、クローゼット代わりに壁に渡してある突っ張り棒が何故か傾いている気がする。
恐る恐る見上げてみると……?!
なんと! 突っ張り棒が壁を突き破って貫通しているではないか!
そう、こないだのあの正体不明の衝撃音の主は、まさにこれだった。
というかこんな天井近くに起きた異変など、普通に探していてもまず見つからない。
しかし、古い家とはいえ突っ張り棒ごときで壁に穴が空くとは……借家なだけに、癪やなぁ……。(爆)
まあ、石膏ボードの壁に突っ張り棒を渡す自分も悪いが、まさかここまで脆いとは思わなんだ。
修理代を見積もったら幸い大した金額ではないが、「壁に穴が空いている」という光景がもたらすインパクトは凄まじく、おかげさまで精神的ダメージはけっこう大きかった。
他人には笑い話にしかならない出来事だけれど、これは僕にとっては今なお立派な怪談である……。

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